当時にも思ったことだけど、本作は部分的に同じ週刊少年サンデーで連載されていた、ゆうきまさみ先生の「じゃじゃ馬グルーミンUP!」 に似ている。同じ事を思った人は沢山いるようで、例えば以下のエントリーに詳しい。というか大体言いたいことは網羅されていた。
らいかの日記 銀の匙のこと その1 その2
改めて相似点を列挙してみると
- 作品のテーマとして主人公の成長を描く
- 酪農業をテーマにしてはいるが牧歌的というより現実的な話
- 演出のテイストはギャグ寄り
- 主人公とヒロインの出会い方
- 北海道の農場を中心とした舞台
- (同じ道内ではあるが)主人公が都会出身
- 主人公は家出同然で飛び出てきた
- 主人公は成長しても依然頼りなさが残る
- ヒロインは馬好き
- ヒロインはツンデレ(アキはちょっと違うが)
- ヒロインはショートカット
- 作者が北海道出身
最近の農をテーマにした漫画といえば「もやしもん」だが、あちらは大学が舞台、発酵などバイオ中心、掲載誌が少々大人向けと、若干方向性が異なっていて、一部は被ろうが読者層は異なっているかもしれない。
銀の匙とじゃじゃグルはその辺りでは近い作品だが、「らいかの日記」でも語られているように違いも多い。何より連載時期が全く異なっているため、取り巻く社会情勢や経済情勢が大きく異なる。じゃじゃグル時代はバブルの余波がまだ残っている頃で、今は無い活気があったと思う。今は今で異なる活気はあろうけれど、その質は異なるし、まさにいま描かれている銀の匙は、そういった情勢を踏まえているのかシビアなシーンが多く見られる。
自分の子どもたちが大きくなった時に、この作品とそのテーマについて触れることが出来れば、良い勉強になるだろうか。その頃にはTPPの影響などで、また状況が変わっているかもしれないが……
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