2回目のボヘミアン・ラプソディ

2019年3月8日金曜日

music

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1月にボヘミアン・ラプソディを観て、すっかりQUEENファンとなったわけですが、それからしばらく経ってから、2回目を観てきました。

ただ繰り返し観たわけではなく、1回目と2回目の間には、もう人様にはお話し出来ないほどの回数、QUEENの音楽を聴いて動画を観まくっていたのですが、するとどうでしょう。2回目の印象は1回目のそれとは大きく異なっていたのです。

端的に言うと
1回目は「これがQUEENか、これがフレディ・マーキュリーか」だったものが
2回目は「これはQUEENに関する映画で、フレディ役をラミ・マレックが演じている」
になりました。分かりませんね。

1回目を観た時には、QUEENは一部の曲を少しだけ知っているだけで、フレディについてはよく見かける写真でしか知らなかったわけです。その状態で映画を観て、自分の中にQUEEN像が出来上がった。そこから実際のQUEENの音楽や動画に山ほど触れていく中で、QUEENの音楽のあれこれや、フレディ本人のカッコよさ・素敵さを知っていきました。

その上で観た2回目は、音楽こそ良かったものの(ほとんど当時の実際の音源でしたしね)、フレディについてはどうしても、「ラミ・マレックという俳優がフレディを演じている」としか感じられなくなっていました。他の3名については本人をさほど見ていなかったことや、ちょっと似過ぎてない?って人もいたりするので違和感なかったのですが、フレディについては中心人物ということもあり、その違いが自分の中ではとても大きなものになっていたのです。

これは決してラミ・マレックが悪いとかいう話ではないのですが、なんだろう、若い頃のフレディを演じている時は気にならなかったものの、ヒゲを生やしたあたり(1980年頃ですかね)からは「若いフレディがヒゲを生やしている」ように映りました。実際のフレディは年を重ねていくわけですが、俳優は当然短期間で撮影しているわけですから、そうはいかない。もっとメイクを変えれば、また違ったのかもしれませんが……

あとは肉付きとかもずっと変わらないままだったので、特にライブ・エイドのシーンでは、2回目の時は「フレディの格好をしたラミ・マレック」に見えてしまい寂しく感じると共に、フレディ本人の魅力を改めて感じさせられた次第です。フレディ本人はステージでかなり汗をかいていましたが、映画ではどうだったかな……

もっと言うと、フレディの醸し出す渋さとか、スター性とか、お茶目さとか、そういうところまで演技しきれていなかったようにも思いますので、素晴らしい演技ではありましたが、第一印象止まりだったかな、と振り返って思います。ライブのシーンがもっと長ければ、もっと織り込めたのかもしれませんが、それを言っては全編に渡ってそうですよね。

それでも作品として上手く作られているのは間違いないですし、自分のようにQUEENをよく知らない者をファンにしてしまうだけの効果があるのは成功と言えるでしょう。一方で本人とのギャップを感じさせ、本人の喪失を本当に悲しく思わせてしまうことにも、良くも悪くも成功しているのですが。

3回目があるかと言われれば、無いとしか言えません。円盤も買わないでしょう。もはや自分には、映画ボヘミアン・ラプソディは必要なくなったのです。

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