山の記録(18) 笠形山(滝鑑賞)

2011年1月23日日曜日

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※今回の山行記録や写真は「ヤマレコ」にまとめた
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-96216.html

毎年冬になると、笠形山の北側・グリーンエコー笠形側にある「扁妙の滝」が凍りつき(いわゆる氷曝というやつか)、鑑賞や写真撮影のため多くの人が訪れる。今年は例年にない冷え込みで、氷の盛り上がりも大きいらしい。単なる観光的な山行には興味はないが、近所でもあるし、せっかくなので足を運ぶことにした。

ただ、単純にグリーンエコー笠形に車を停めて歩いて観て帰ってくるだけ(ほとんど山を歩く必要もない)、ではつまらない。そこで、幻の滝とか、笠形の滝とか呼ばれる、もう1本奥にある沢にある滝が凍っているか観に行って、その足で扁妙の滝を観て帰ろうと考えた。

☆参考にしたblog
http://syou3a.bokunenjin.com/taki-kamikawatyou%20kasagataotaki%20menu.html
http://kamikawatozan.seesaa.net/article/147631744.html

参考にしたblogにもあるように、沢を詰めていく部分では踏み跡も確かではないようで、渡渉を繰り返しながら遡行していくようだ。しかも今は積雪があり、いったいどのようになっているのだろうか。まぁダメなら引き返せばいい、道に迷うことはないのだし……と挑むことにした。





7時半頃、グリーンエコー笠形に到着。ここまで道に雪は無いものの、上のコテージまでの道は雪や凍結のため通行止になっていた。管理事務所で入山料200円を支払い、身支度を整えて舗装路を歩き出す。途中から解けた雪が凍っていて歩きにくくなる。雪がある場所を選んで歩き、根宇野峠方面への林道との出合い。車両は通れないように柵がしてあるが、歩行者は問題ない。踏み跡が1つしかない雪の林道を詰めて行く。

しばらく行くと、扁妙の滝方面に続く遊歩道との出合い。ここを通り過ぎると、上から降りてきた踏み跡があった。自分と同じように、幻の滝を観てから降りてきたのだろう。踏み跡があれば沢の遡行も幾分か楽かもしれない。そう期待しつつ、ひたすら林道を登っていった。

沢沿いの林道を詰めて行き、いよいよ終着点。堰堤を3つ越えると(右から巻く)、いよいよ沢に出たのだが、ここで踏み跡が消えてしまった。どうやらここで引き返したようだ。自分は何処まで行けるだろうか。ともかく沢の周りを慎重にルートを選びながら遡行することにした。

沢は当然ながら水と岩で構成されていて、その上に積雪があるため、何処が水で何処が岩か分からない箇所が頻発した。ストックで雪の深さや下の様子を探りながらの遡行が続いた。時に鹿の足跡を頼りに、沢を右へ左へ渡渉しながら詰めて行った。時に水に足を踏み入れ、時に茨の木を掻い潜り(この周辺の山は本当に茨が多くて難渋する)、何とか滝へと近づこうとするが、どうにもルートが得られない。せめて雪がなければ……というか寒くなければ、と思うのだが、どうしようもない。もう少しかと思われたが、潔く諦めて引き返すことにした。

引き返す途中、最後の堰堤を越えたところで沢に入らずとも植林帯を通れる道があることに気づいた。ずっと歩けるわけではないが、多少楽に進めるかもしれない。沢を高巻きして滝に着いたら降りる、というのも手かもしれない。そう思いながら林道を引き返し、扁妙の滝を目指した。

再び、扁妙の滝方面に続く遊歩道との出合いに到着。ここから植林帯に入り、しばらく行くと沢の傍に出るので、上に見える山道に登れば子育て地蔵が目の前だった。このあたりの道は雪が行き交う人に踏み固められ凍りつき、つるつる滑るようになっている。念のためアイゼンを装着し、オウネンの滝~扁妙の滝と歩を進めた。扁妙の滝に着くと数組の先客があり、思い思いに写真を撮るなどしていた。負けじとカメラを構えるが、今日携えてきたデジタル一眼レフ(オリンパス E-300)に装着してきたレンズが単焦点のもので、ズームにすればよかったと後悔。確認不足だった。撮れる範囲で何枚か撮影し、早々に滝を後にした。

引き返す途中、何組かの滝見物か登山かの人々とすれ違った。本格的な冬山装備の人から、ちょっと寄ってみました程度の人まで様々であるが、少なくとも軽アイゼンくらいは装備しておいて欲しいものだ。年配の方にはワラジを履いたり、荒縄を靴に巻いたりして滑り止めにする人がいるようだが、目の前で滑っているのを観て、止めて欲しいと思った次第。

結局コテージ側の道に出ることなく、最後まで元来た道を戻って駐車場に到着。山に登らない山行だったが、滝は観れたし、それ以外にも色々収穫があったので良かった。

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■今日の装備(ウェア類のみ・未使用はカッコ書き)
○頭
ノースフェイス GTXハット

○上半身(肌側から)
ファイントラック フラッドラッシュスキンメッシュTシャツ(半袖)
モンベル ジオラインMW ラウンドネックTシャツ(長袖)
モンベル ライトシェルジャケット ※途中で脱いで再び着ることはなかった
(トリード ゴアジャケット)

○下半身
ノースフェイス ライトウェイトトランクス
http://goldwinwebstore.jp/shop/ProductDetail.aspx?sku=NU60706M_Z_M
戦人 トレーニングインナー
SOUTHFIELD 裏地付パンツ

○靴下
スマートウール(中厚手)

○靴
ガルモント エピックPLUS GTX

○手袋
ミズノ ブレスサーモ防水手袋(暑くて交換)
BURTON フリースインナーグローブ
(イスカ ウェザーテックオーバーグローブ)

■初導入のアイテムについて
○フラッドラッシュスキンメッシュTシャツ(以下FRSM)
地肌から汗を吸い上げて上のレイヤーに渡し、そこで拡散乾燥させるための「ドライレイヤー」。おかげで肌は常にサラサラ、上が濡れても中には通さないという素晴らしいアイテム。のはずが、歩き始め(3レイヤー)でも途中から(2レイヤー)でも、常にFRSMの下、地肌は汗でべっとりしていた。原因を考えると、FRSMの上のレイヤー(ジオライン)やそのまた上のレイヤーが吸える汗の量には当然ながら限度があるため、それ以上汗をかくと、いかなFRSMでも吸い上げが出来なくなって、結果地肌が濡れたままになるのではないか。特にザックを背負っていると、腰の部分を中心に密着するため、通気性も悪かろう。決してFRSMが悪いのではなく、こういう状況だとこうなってしまうのだと思う。ザックをもっと通気性のよいものに替えるとか、工夫が必要かもしれない。

○ノースフェイス ライトウェイトトランクス
上半身と同じモンベルのジオラインにしようかとも思ったが、多機能性に惹かれて導入してみた。前回(千ヶ峰)でこのあたりの汗濡れがとても気になったのだが、今回はそんなこと全くなし。運動量や時間の影響もあるかもしれないが、優秀なアイテムだと思われる。

○ミズノ ブレスサーモ防水手袋
安価で、防水透湿で、暖かい手袋を店頭でずっと探していて、ようやく見つけた……と思ったら品薄なのか廃盤になるのか、合うサイズがちっとも見つからなかった一品。偶然見つけたので手に入れて今回導入してみたが、歩き出すと暑くて脱いでしまった。もっと寒い温度帯じゃないと活躍しなさそうだ。

○イスカ ウェザーテックオーバーグローブ
これは山行中ではなく、夕方に車を洗う際に使っていて気づいたのだが、防水透湿のグローブなのに指先から浸水が見られた。聞くところによると、このグローブは縫い目は防水処理されていないらしい。従って、用途としては「防風・防寒・保温・透湿」といったところで、防水性能を求めてはいけないようだ。雪の時期の保護用として携行しておく使い方が適切か。雨の時期なら、薄手の防水透湿グローブが別にあることだし。

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